「議事録ツールを比較しました」という記事の多くは、法人で20〜100ライセンス契約することが前提です。フリーランスや個人事業主が「自分ひとり分」を導入したいと思って読むと、価格感も使い方もズレます。本記事では、2026年5月時点の公式料金と無料枠を、個人視点で並べ直しました。

※本記事のケーススタディは編集部が複数事例から構成した想定ペルソナです。料金・仕様は2026年5月時点の各社公式情報に基づきます。最新情報は必ず各公式サイトでご確認ください。

個人・フリーランス向けAI議事録ツールは何で選べばいいのか?

結論として、「録音手段(オンライン会議か対面か)」「月の総録音時間」「日本語の長尺に強いか」の3点 で選ぶのが現実的です。

法人レビュー記事はSlack連携やSSOなどを評価軸に入れますが、個人で使う場合はその多くが不要です。代わりに、自分が月に何時間しゃべるのか、それは画面の中か対面か を先に決めるほうが、ツール選定がぶれません。

ケーススタディ:フリーランスデザイナーのCさん(30代)は、月の打ち合わせがオンライン10本・対面2本ほど。最初は法人向けの上位プラン(月5,000円超)を契約しかけたものの、改めて自分の総録音時間を試算したら月10時間前後で、結果的に月1,000〜1,500円のプランで十分まかなえたとのことです。

4ツール早見比較表(2026年5月時点)

項目 Notta(個人プレミアム) Plaud(Pro) Rimo Voice(文字起こしプラン) Zoom AI Companion
月額(年契約・税込目安) 約1,185円/月(年14,220円) 約1,400円/月(年16,800円) 約1,100円/月(年13,200円) Zoom有料プランに付帯(追加料金なし)
無料枠 月120分(1回3分まで) 月300分(GPT-4o要約込み) 無料トライアルあり 無料Zoomプランは対象外
強み オンライン会議のリアルタイム文字起こし 専用ハードで対面録音もカバー 日本語長尺の精度・読みやすい要約 Zoom内で完結、追加課金なし
主な制約 対面録音はスマホ依存 本体購入が別途必要 録音時間ベースで枠管理 Zoom有料契約が前提
公式 notta.ai/jp plaud.ai rimo.app zoom.com

※価格は年契約時の月割換算・税込目安。月額単体プランは各社2〜4割ほど高くなる傾向があります(2026年5月時点、各社公式の料金ページより)。

Notta/Plaud/Rimo Voice/Zoom AI Companion をどう使い分けるのか?

結論として、「画面の中で完結するならNotta/Zoom、現場の声を残したいならPlaud/Rimo」 という軸でまず分けるのがおすすめです。

Notta:オンライン会議が主戦場のフリーランス向け

Zoom/Google Meet/Teams での打ち合わせを、リアルタイムに文字起こししたい人に向いています。個人プレミアムは年14,220円(月割約1,185円、税込目安)で月1,800分まで文字起こしが可能、1回あたりの録音上限も5時間まで拡張されます(出典:Notta料金プラン公式ページ、2026年5月時点)。

ケーススタディ:Webディレクターのフリーランスは、月15本前後のオンラインMTGをNotta経由で残し、議事録の下書きを5分以内で共有できるようになったとのことです。

Plaud:対面取材・対面商談がある人向け

Plaudは専用の小型ハード(Plaud Note等)に録音した音声を、スマホアプリ経由で文字起こし+要約まで自動化する仕組みです。サブスクのStarterは無料で月300分のGPT-4o文字起こし+要約まで使え、本格運用ならProが年16,800円(月割約1,400円)で月1,200分(20時間)です(出典:Plaud Note料金プラン公式ページ、2026年5月時点)。

対面取材や現場ヒアリングが多いライター・コンサル・営業職に向きますが、本体(数万円台)の購入が別途必要な点だけ要注意です。

Rimo Voice:日本語の長尺をきれいに残したい人向け

Rimo Voiceは日本語特化の文字起こしサービスで、個人向けは文字起こしプラン(年13,200円・月割約1,100円、月2,100分まで)と、AIエージェント機能をフル活用するプロプラン(年39,600円・月割約3,300円)の2段構成です(出典:Rimo Voice 料金プラン公式ページ、2026年5月時点)。

長時間のインタビュー音源を扱うライター・リサーチャー、講演を文字起こしして二次活用したい個人発信者に向きます。

Zoom AI Companion:すでにZoom有料契約がある人向け

Zoomの有料プラン(ProやBusiness等)を契約している場合、AI Companionは追加料金なしで利用できます(出典:Zoom AI Companion 公式ページ、2026年5月時点)。会議の要約・次のアクションの抽出までZoom内で完結するため、まずはここから試すのが現実的です。

ただし無料のZoomプランは対象外で、新しく契約する場合は実質的に「Zoom有料プラン+AI Companion」のセットコストになる点だけ意識しておきましょう。

無料枠だけでどこまで運用できるのか?

結論として、「月の打ち合わせが10時間以内・1回30〜60分の人」なら、PlaudのStarter(無料・月300分)かNotta無料プラン+オンライン会議録画の併用で、しばらく無料運用できる可能性があります

無料運用の現実的な組み立て例:

  1. オンライン会議メインなら、まずNotta無料プランで「短い打ち合わせの自動文字起こし」を試す
  2. 60分超のMTGや対面が混ざるなら、PlaudのStarter(月300分)に切り替える
  3. 「月300分では足りない」「議事録共有のスピードを上げたい」と感じた時点で有料プランへ

ケーススタディ:個人事業のコンサルタントは、最初の3ヶ月は無料枠だけで運用し、案件数が増えて月の合計録音が300分を超え始めたタイミングで有料プランに移行したとのことです。

内部リンク: [ChatGPT・Gemini・Claude・Copilot 4AI比較 も合わせて読むと、議事録の要約後にどのAIで二次加工するかの選び方が見えてきます。]

個人で選ぶときに見落としがちな注意点は?

結論として、「個人情報・守秘義務」「録音同意」「データの保管場所」の3点 は、契約前に必ず確認しておきたい論点です。

注意点1:クライアント情報を扱うときの守秘義務

NDA(秘密保持契約)を結んでいる案件では、「外部のクラウドAIに音声をアップロードしてよいか」が論点になります。クライアントによってはNG、もしくは事前承認が必要なケースがあるため、契約書のデータ取扱い条項は事前に確認しておきましょう。

注意点2:録音の同意取得

オンライン会議でも対面でも、録音する場合は冒頭で参加者全員に同意を取るのが基本マナーです。AIによる文字起こしを使う旨も合わせて伝えておくとトラブル予防になります。

注意点3:データの保管場所と退会時の扱い

各サービスの利用規約で、文字起こしデータの保管場所(国内/海外)と、解約時のデータ削除ポリシーは目を通しておきましょう(特にYMYL寄りの案件を扱うフリーランスは要確認)。

よくある質問

Q1. 法人プランと個人プラン、どちらを選ぶべき?

ひとり運用なら、まずは個人プランで十分なケースが多いです。クライアントとデータ共有が必要になった時点でビジネスプランや法人プランを検討するのが、コスト面では現実的です。

Q2. 文字起こし精度はどれくらい?

各社「90%超」を公称することが多いですが、専門用語・固有名詞・話者の被りで精度は変わります。重要な議事録は必ず人による最終チェックを入れる前提で使うのが安全です。

Q3. 英語の会議でも使えますか?

NottaやPlaudは多言語対応をうたっていますが、日本語長尺はRimo Voiceの読みやすさに分があるという声もあります。英語比率が高いならまずは無料枠で試してみるのがおすすめです。

Q4. ChatGPTやGeminiで議事録の要約をかけ直してもいい?

文字起こしの精度は議事録ツール、構造化された要約や次アクション抽出はChatGPT/Geminiにかけ直す二段運用は、個人ユーザーで実用的に使われている方法です。詳しくは ChatGPTプロンプト入門 の要約プロンプトを参考にしてみてください。

Q5. ハード型(Plaud)とアプリ型、結局どちらが楽?

オンラインMTGが大半ならアプリ型(Notta/Rimo)、対面と移動中の口述メモが多いならハード型(Plaud)が楽です。両方ある人は、PlaudのStarter+Notta無料の二刀流から始めると失敗が少ないです。

まとめ

  • 個人・フリーランス向けAI議事録ツールは「自分の総録音時間」「オンラインか対面か」「日本語長尺か」の3軸で選ぶのが現実的です
  • 2026年5月時点の月額(年契約・税込目安)はNotta約1,185円/Plaud Pro約1,400円/Rimo Voice文字起こし約1,100円。Zoom AI CompanionはZoom有料プランに付帯
  • 無料枠だけで月300分前後は運用可能。案件が増えたタイミングで有料プランへ段階移行するのが、コスト感のいい使い方です

ピラー記事の 30〜40代社会人のAIリスキリング完全ロードマップ と合わせて、自分のスキルポートフォリオの中に「AI議事録運用」をどう位置付けるか、検討する手がかりにしてください。