「Copilot 月次決算 やり方」「Copilot 請求書 突合」「Copilot Excel 経費精算 チェック 関数」――こうした“操作×具体シーン”で検索してたどり着く経理担当の方に向けて、この記事では Microsoft 365 Copilot を使った経理の各操作を、コピペできる指示文(プロンプト)と、その出力イメージ(テキストで再現した結果例)をセットで解説します。

本記事は2026年6月時点の Microsoft 365 Copilot の仕様に基づきます。 Copilot は名称・機能の変更が早いため、必ず公式の最新情報も併せてご確認ください。本記事のケーススタディは編集部が複数事例から構成した想定ペルソナで、実在の特定個人ではありません。

なお名称について。個人向けの「Copilot Pro」は、2026年に最上位プランMicrosoft 365 Premiumへ機能統合される流れになっています。組織で使う有料版は「Microsoft 365 Copilot」、無料の範囲は「Copilot Chat」と表示が整理されました(Microsoft Support)。以下では Excel・Outlook 内で動く機能をまとめて「Copilot」と表記します。

Copilotで請求書突合をするやり方(指示文と出力例)

結論として、請求書データと発注(または計上)データを同じブックに並べ、突合のキー・許容差・出したい結果の3点を指示文に書くのが手順のコアです。

手順は次のとおりです。

  1. Excel に「請求一覧」シートと「発注一覧」シートを用意し、それぞれをテーブル化(範囲選択して Ctrl+T)する
  2. リボンの Copilot ボタンからチャットを開く
  3. 下の指示文を貼り付ける

指示文(プロンプト)の例:


Excelのデータで請求書の突合をしてください。

突合キー:請求一覧の「発注番号」と発注一覧の「発注番号」
照合する項目:金額(税込)と納品日
許容差:金額は±0円(1円でも違えば差異)、納品日は問わない

出してほしい結果:
1. 発注一覧に対応する発注番号が無い請求行(請求のみ存在)
2. 請求一覧に対応する発注番号が無い発注行(発注のみ存在)
3. 発注番号は一致するが金額が違う行(請求額・発注額・差額を並べる)

上記3つを別々の表にして、差異の件数も冒頭に書いてください。

出力イメージ(テキストで再現した結果例):


差異サマリー:請求のみ 2件 / 発注のみ 1件 / 金額不一致 3件

【金額不一致】
発注番号   請求額(税込)   発注額(税込)   差額
PO-1042    132,000        130,900        +1,100
PO-1077    55,000         50,000         +5,000
PO-1090    8,800          8,400          +400

【請求のみ存在(発注に無し)】
発注番号   取引先        請求額
PO-2001    ◯◯商事       22,000
…

ケーススタディ:中小企業で経理を担当するBさんの場合、目視で月8時間ほどかかっていた請求書突合が、上の手順を定型化してから月2時間程度まで短縮できたといいます(短縮幅はデータ件数や既存フローで大きく変わります。編集部が複数の利用者像から構成した想定例です)。

Copilotで月次集計・月次決算の下準備をするやり方

結論として、月次決算そのものを自動化するのではなく「集計・チェックリスト・差異説明」の下準備を Copilot に任せるのが現実的な使い方です。

月次のクロス集計表を作らせる指示文

仕訳や経費の明細を貼り付け、軸を指定して集計させます。

指示文の例:


この明細から月次の集計表を作ってください。

行:勘定科目
列:部門
値:金額の合計

さらに右側に「前年同月の金額」「増減額」「増減率(%)」の列を足し、
増減率が±20%を超えた行には末尾に「★要確認」と付けてください。

出力イメージ:


勘定科目     営業部     管理部     合計        前年同月    増減額     増減率
旅費交通費   180,000    42,000     222,000     150,000    +72,000   +48% ★要確認
通信費       38,000     31,000     69,000      70,000     -1,000    -1%
消耗品費     12,000     95,000     107,000     60,000     +47,000   +78% ★要確認

「★要確認」が付いた科目だけ人が調べれば、月次の異常チェックが一気に絞り込めます。

月次決算チェックリストを言語化させる指示文


月次決算の締め作業で、計上漏れ・二重計上を防ぐためのチェックリストを
日本の中小企業の経理担当向けに、締め前・締め後に分けて箇条書きで作ってください。

返ってくるチェックリスト(前払費用の期間按分、未払計上、棚卸、仮払金の精算 など)を社内手順書のたたき台にできます。最終的な計上判断や決算の確定は、必ず経理責任者・税理士が行ってください。

Copilotで経費精算をチェックする関数の作らせ方

「Copilot Excel 経費精算 チェック 関数」で探している方が多い操作です。結論として、目的・列の構造・判定条件の3点を書けば、Copilot がそのまま貼れる関数式を返してくれます。

ここでは、申請データから「重複申請」と「上限超過」を自動で見つける列を作らせます。

指示文の例:


Excelの関数を作ってください。そのまま貼れる式でお願いします。

データ構造(1行目が見出し、2行目からデータ):
- A列:申請日
- B列:申請者
- C列:金額
- D列:費目(交通費/会議費/接待費 など)

作りたい列:
1. E列「重複疑い」:同じ申請者・同じ申請日・同じ金額が2件以上ある行に「重複」と表示
2. F列「上限超過」:会議費が1件5,000円を超えていたら「超過」と表示

2行目に入れる式を、E2・F2それぞれ提示してください。

出力イメージ(返ってくる式の例):


E2(下方向にコピー):
=IF(COUNTIFS($B:$B,B2,$A:$A,A2,$C:$C,C2)>1,"重複","")

F2(下方向にコピー):
=IF(AND(D2="会議費",C2>5000),"超過","")

これを貼って下までコピーすれば、目視チェックなしで「重複」「超過」の行だけ色を付けて確認できます。関数を覚えていなくても、条件を日本語で書ければ作れるのがポイントです(Microsoft はこの数式生成機能を公式に案内しています:Generate formula columns with Copilot in Excel)。

セル内で直接AIを呼ぶ COPILOT 関数(2026年時点)

2026年時点では、Excel のセルに直接書ける COPILOT 関数も提供されています。たとえば =COPILOT("この摘要を勘定科目に分類して", A2) のように、SUMIF や VLOOKUP と同じ感覚で各行に AI 判定を入れられます(JBS Tech Blog)。摘要からの費目仕分けの下書きなどに使えますが、結果は必ず人が確認してください。

Copilotで経費差し戻しメールを書くやり方(Outlook)

経費精算の差し戻しは文面に気を使う割に定型的です。Outlook の Copilot に要点だけ渡して下書きさせます。

指示文の例:


経費精算の差し戻し連絡メールの下書きを作ってください。

宛先:申請者本人
理由:会議費の領収書に参加者名の記載が無い
お願い:参加者名を追記して再申請してほしい
締切:今週金曜まで
トーン:丁寧だが簡潔に、相手を責めない言い方で

出力イメージ:


件名:【ご確認】経費申請の再提出のお願い(会議費)

お疲れさまです。経理です。
先日ご申請いただいた会議費について、領収書に参加者名の記載が
見当たりませんでした。お手数ですが、参加者名を追記のうえ、
今週金曜までに再申請をお願いできますでしょうか。
ご不明点があればお気軽にお知らせください。

定型メールの下書き時間を、数十分から数分程度に圧縮できたという声もあります(編集部が複数の利用者像から構成した想定例です)。

月次決算でのCopilotの使いどころと、人がやるべき判断

操作別に整理すると、Copilot に任せやすいのは「集める・並べる・突き合わせる・下書きする」、人が担うのは「計上区分の判断・最終承認・税務上の取り扱い」です。

操作 Copilotに任せやすい 人が判断すべき
請求書突合 差異の抽出・一覧化 差異の原因特定・是正
月次集計 クロス集計・前年比 異常値が問題かの評価
経費チェック 重複・上限超過の検出 規程違反かの最終判定
仕訳・分類 摘要からの下書き 資産計上か費用計上かの判断

「資産計上か費用計上か」のような判断には簿記の知識が要ります。Copilot で作業を速くしつつ判断力を持つことが、これからの経理人材の強みになります。

なお2026年4月には、Excel・Word・PowerPoint で「エージェント モード」が一般提供され、ゴールを伝えると Copilot が計画・実行・検証まで進める動きも広がっています(窓の杜)。突合や集計のような多段の作業ほど恩恵が大きい機能です。

セキュリティ・社内承認の注意点

経理データは機微情報を含むため、進める前に次の3点を押さえます。

  1. 権限の範囲を理解する:Microsoft 365 Copilot は利用者のアクセス権の範囲内でテナント内データを扱う設計です。運用ルールは必ず社内(情シス・上長)で確認してください
  2. 個人情報は伏字化:マイナンバー・口座番号などは Copilot に渡す前に伏字化する
  3. 事前共有:上長・情シスに「Copilot で月次決算・突合を効率化したい」と用途を共有してから始める

よくある質問

Q1. 個人版のCopilotでも経理の突合や集計はできますか?

操作自体は可能です。ただし会社の機密データを扱うなら、権限制御が効く組織版(Microsoft 365 Copilot)の利用と社内承認が前提です。

Q2. プログラミングや関数の知識は必要ですか?

不要です。やりたいことと列の構造を日本語で書ければ、Copilot が貼れる関数式を返します。

Q3. 月額費用はいくらですか?

個人向けは従来の Copilot Pro が最上位プラン Microsoft 365 Premium へ統合される流れで、2026年6月時点でも料金体系は移行中です。組織版(Microsoft 365 Copilot)は別途のライセンスが必要です。最新の料金はMicrosoft 365 Copilot 公式ページでご確認ください。

Q4. 月次決算そのものを丸ごと自動化できますか?

できません。集計・突合・チェックの下準備までが現実的な範囲で、計上判断と決算確定は人(経理責任者・税理士)が行う前提です。

Q5. 簿記2級は必要ですか?

無くても上記の操作は触れます。ただし差異の原因特定や計上区分の判断には簿記知識が役立ちます。

まとめ

  • 「Copilot 月次決算 やり方」は、突合 → 経費チェック → 月次集計の各操作を指示文ごと用意しておくと再現性が高い
  • 経費精算チェックは Copilot に関数式を作らせる手順が確実。COPILOT 関数でセル内のAI判定も可能(2026年時点)
  • 任せるのは「集める・並べる・突合する・下書き」、人がやるのは「判断と最終承認」。簿記知識との併せ持ちが強みになる