「MOSなんてCopilotがあれば意味ない」という意見が、2026年に入ってから一段と増えました。一方で「Copilotを使いこなすほどMOSの基礎が効いてくる」という反対意見もあります。この対立を解くカギは、『資格全体の価値』ではなく『Copilot時代におけるMOSの位置づけの変化』として捉え直すこと だと編集部では考えています。

※本記事は2026年5月時点の編集部所感です。受験料・試験科目・Copilotの仕様は変更される可能性があるため、最新情報は公式サイト(MOS公式 / Microsoft 365 Copilot公式)でご確認ください。 ※本記事のケーススタディは編集部が複数事例から構成した想定ペルソナです。

MOSは本当にCopilot時代に意味ないと言えるのか?

結論として、「意味ない」と言い切れるケースは限定的 だと編集部では考えています。

「意味ない」と言われやすいパターン:

  • すでに事務職として日常的にOffice製品を高度に使いこなしている人がさらにMOSを取る場合
  • Copilotの基本操作だけで業務が回る環境にいる人
  • 資格を「取って終わり」で実務に紐付けない場合

「引き続き意味がある」とされるパターン:

  • これからExcel/Word/PowerPointの基礎を体系的に学びたい初学者
  • 事務職への就職・転職で「PCスキルの最低保証」を示したい人
  • Copilotの出力を理解・検証し、応用的に使いたい人

つまり「資格を取った状態」を維持するだけだと相対的に薄れていきますが、「Copilotの土台知識として持つ」「実務で活かす」という前提を置くと、引き続き価値がある という分かれ方です。

Copilotで自動化される作業/されない作業は?

結論として、「定型のドキュメント生成」はCopilotに寄せられ、「Copilotの出力検証・カスタマイズ」は人間に残ります

Microsoftは2026年5月にWord・Excel・PowerPointなどのCopilotアクセス導線を統合・刷新したと発表しており、Copilotは日常業務にさらに溶け込みつつあります(参考:Microsoft streamlines access to Copilot in Word, Excel, PowerPoint and Outlook(Neowin)Microsoft Learn「WordExcelPPT エージェント」)。

作業の種類 Copilot代替リスク
議事録の体裁整え(Word) 高(一括生成可能)
表・グラフの自動作成(Excel) 高(自然言語で指示可能)
プレゼン下書き(PowerPoint) 高(Wordから自動生成可)
関数・数式の提案(Excel) 高(ただし結果の検証は人間)
複雑なピボットテーブル設計 中(Copilotの提案を判断する側が必要)
マクロ・VBAの設計 中(Copilotは生成するが、ロジック理解は人間)
Copilotの出力ミスの検知 低(Office機能を理解していないと気づけない)
部門別ルール・社内テンプレへの落とし込み 低(業務理解と部門間調整が必要)

つまり、「Copilotに渡す側」に回れる人材の需要はむしろ増える と考えられます。MOSはそのための土台知識として、引き続き必要性があるという見方ができます。

MOSはCopilot使いこなしの土台として残るのか?

結論として、「Copilotの出力を理解・検証する能力」としては残ると見られています

具体的には、

  • 関数・数式の理解:CopilotがExcel関数を生成しても、その関数が意図通りかを判断するには関数知識が必要
  • VBA・マクロの土台:Copilotが書いたコードを修正・拡張できる人は希少価値が高い
  • ショートカット・操作の素早さ:Copilotを呼び出す前後の手作業を高速化できる人は総合的に速い
  • ファイル形式・互換性の理解:Copilotが出力したファイルを社内・社外で使う際の検証

特にVBA・関数の理解は、Copilotがコード生成を担う時代でも「出力の正しさを判断する力」として残るという見方が多くあります。MOSの中でもExpertレベルや、関連資格のVBAエキスパート(MOSと同じ運営機関)まで進めば、Copilot時代の中でも市場価値を保ちやすい傾向です。

ケーススタディ:事務職から経理アシスタントに異動した30代のMさんは、MOS Excel Expertを取ったあとに Copilotで経理業務を効率化する具体例 を参考に月次レポート作成を半自動化、職務経歴書に「Copilot活用×Excel基礎」として記載したところ、転職時の書類選考通過率が体感で上がったと編集部にお寄せいただきました。

2026年5月時点のMOS試験はどうなっているか?

結論として、試験そのものは引き続き運営されており、累計受験者数も伸びている とされています。

MOS公式(オデッセイ コミュニケーションズ) によると、2026年5月時点の主な情報は以下のとおりです。

また、Microsoft 365 Copilotは2026年4月以降のライセンス仕様変更で、個人プラン・法人プランの位置づけが整理されつつあるとされています(参考:Microsoft 365 Copilot 法人向け 料金・機能・導入効果 徹底解説 2026年版(Ardent)個人向け Copilot の価格プラン(Microsoft公式))。Copilotを業務で日常的に使う環境が広がるほど、その土台となるOfficeスキルの基礎評価としてMOSが参照される場面も残ると見られます。

なお、関連資格として 基本情報技術者試験はAI時代に意味があるか も併せて検討する人が増えています。

取るならどう取ると最大化できるか?

結論として、「MOS × Copilot活用 × 自分の職種」 の3点セットで持つのが現代の取り方です。

ステップ1:自分のレベルに合った科目から取る

  • まだExcel/Wordに不安があるなら:MOS Excel/Word の一般(Associate)から
  • 事務職としてのアピールを強めたいなら:Excel Expert まで
  • 学習時間目安:科目・レベルによるが、一般は40〜80時間、Expertは80〜150時間程度と紹介されることが多い(出典:Indeed「MOSの資格とは?」

ステップ2:Copilotで業務を1つ自動化してみる

MOSを取った直後に、Microsoft 365 CopilotまたはGemini for Google Workspaceで実際の業務を1つ自動化する経験を作る。これが職務経歴書に書ける差別化要素になります。

具体例は Microsoft Copilotで経理業務を効率化する具体例Gemini for Google Workspaceでオフィス業務を効率化 を参考にしてください。

ステップ3:業務改善エピソードを言語化する

ケーススタディ:先述のMさんは「月次集計レポートに月10時間かかっていたところ、Copilot+Excelショートカットで3時間まで圧縮した」というエピソードを職務経歴書に追記したそうです。「MOS+Copilot活用」を一体で語れる人は、転職市場で評価されやすい傾向があります。

プロンプト設計の基礎は プロンプトエンジニアリング入門ピラー でも詳述しています。

よくある質問

Q1. MOSは新卒・第二新卒の就活で評価されますか?

事務系・営業事務・経理アシスタントなど「PCスキルの最低保証」が求められる職種では、引き続き履歴書欄での評価につながる傾向があります。エンジニア職など別軸では参考程度です。

Q2. Copilotを使えれば、MOSは不要ですか?

Copilotの出力を「検証・修正できるか」が分岐点です。出力を鵜呑みにせず、Excelの関数やWordの書式を理解しているほうが業務の質が安定します。

Q3. MOS ExpertとVBAエキスパート、どちらを優先すべき?

事務職での評価を厚くしたいならMOS Expert、自動化・効率化での評価を厚くしたいならVBAエキスパートが先という整理が一般的です。両方目指す人もいます。

Q4. 受験料は高いと感じます。割引はありますか?

学割や団体受験割引が用意されている場合があります。最新は MOS公式 受験料ページ を確認してください。

Q5. Copilotが進化したらMOSの価値は下がりますか?

「Copilotで生成できる作業」だけを担っている人にとっては相対的に下がる可能性がありますが、「Copilotの出力を判断・修正できる人」の価値はむしろ上がる、というのが2026年5月時点の編集部の見立てです。

まとめ

  • MOSが「意味ない」と言われる背景には、Copilotが多くの作業を自動化したという文脈があります
  • 一方でCopilotの出力を検証・カスタマイズする土台として、関数・VBA・ショートカットの理解には引き続き価値があるとされています
  • MOS × Copilot活用 × 自分の職種、の3点セットが、2026年5月時点の現代的な取り方です