「この集計、毎月手作業でやっているけれど何とかならないか」と感じる事務職の方は多いです。関数やマクロを覚える時間が取れず、後回しになりがちです。

この記事は、事務職のExcel作業を時短する、そのまま貼って使えるコピペプロンプト集が主役です。ChatGPTにExcel関数を作らせる方法を中心に、集計の自動化・マクロ生成・エラー対処まで、具体タスク別に並べました。各プロンプトには「こう入力した(Before)→こう返ってきた(After)」という出力イメージを、生成された関数や手順のテキストで添えています。

機能はすべて2026年6月時点でMicrosoftとOpenAIの公式情報を確認しました。プロンプトをコピーし、カッコ内を自分の表に書き換えるだけで動きます。読み終えると、明日から自分の作業を1つ減らせます。

事務職のExcelをChatGPTで自動化するとは何をすることですか

ChatGPTに「やりたいこと」を日本語で伝え、関数やマクロを代わりに作らせることです。覚える作業を「指示する作業」に置き換えるイメージです。

これまでExcelの時短には、関数やVBAの知識が必要でした。AIを使うと、その知識をAIが肩代わりします。あなたは「何をしたいか」を言葉にするだけで済みます。

自動化できる範囲は広いです。複雑な関数の作成、表の集計や分析、定型作業を繰り返すマクロ、そしてエラーの修正まで任せられます。完成物は自分のExcelに貼り付けて使います。

自動化で減らせる作業の例

たとえば、複数シートの売上をまとめる集計、条件で色を付ける作業、毎月の請求書づくりなどが対象です。手順が決まった反復作業ほど効果が出ます。

逆に、その場の判断が必要な作業は完全自動化に向きません。AIに下書きを作らせ、最後は自分で確認する形が現実的です。

ChatGPTとCopilotのどちらを使うか

大まかに言うと、ChatGPTは「コードや関数を生成する相談相手」です。Copilot in Excelは「Excelの中で直接作業してくれる助手」です。

無料で始めたい人や、VBAコードがほしい人はChatGPTが向きます。Microsoft 365を契約していて、ファイルを開いたまま操作したい人はCopilotが便利です。両方を使い分けるのが理想です。

この記事のプロンプト集は、まず無料でも試せるChatGPT(ブラウザ版)を前提にしています。社内データを扱う場合の注意は、後半のFAQでまとめています。

ChatGPTでExcel関数を作る方法(コピペプロンプト集)

ChatGPTでExcel関数を作る方法はシンプルです。やりたい計算を日本語で説明し、「この処理をするExcel関数を1つ作って」と頼むだけです。生成された関数をコピーしてセルに貼り付けます。

コツは、表の形を具体的に伝えることです。どの列に何が入っているか、結果をどこに出したいかを書くと、的確な関数が返ってきます。逆に表の形を省くと、的外れな関数が返りやすくなります。

ここからは、事務職でよくある集計タスク別に、コピペで使えるプロンプトと「こう入力するとこう返る」という入出力例を並べます。

プロンプト1:今月分だけ合計する(条件付き集計)

次の文をChatGPTに貼り付け、カッコ内を自分の表に合わせて書き換えてください。


あなたはExcelの専門家です。次の条件でExcelの数式を1つ作ってください。
・A列に「日付」、B列に「商品名」、C列に「金額」が入っています。
・今月(2026年5月)のC列の合計をF1セルに出したいです。
・数式だけでなく、各引数が何を意味するかも1行ずつ説明してください。

このプロンプトを送ると、次のような数式と説明が返ります。


【Before:あなたが入力する文】
今月(2026年5月)のC列の合計をF1セルに出したい

【After:ChatGPTが返してくる結果】
=SUMIFS(C:C, A:A, ">=2026/5/1", A:A, "<=2026/5/31")

各引数の説明:
・C:C … 合計したい金額の列
・A:A,">=2026/5/1" … 5月1日以降という条件
・A:A,"<=2026/5/31" … 5月31日以前という条件

説明が付くため、来月分は日付を「6/1」「6/30」に書き換えるだけで再利用できると気づけます。

プロンプト2:別の表から値を引っ張る(VLOOKUP/XLOOKUP)

商品コードから単価や商品名を引いてくる作業は、次のプロンプトで頼みます。


Excelの数式を作ってください。
・「単価表」シートのA列に商品コード、B列に商品名、C列に単価があります。
・作業シートのE2に商品コードを入れたら、F2にその単価を表示したいです。
・古い環境でも動くVLOOKUP版と、新しいXLOOKUP版の両方を出してください。

返ってくる出力イメージは次のとおりです。


【Before:あなたが入力する文】
E2に商品コードを入れたら、F2にその単価を表示したい(VLOOKUP版とXLOOKUP版の両方)

【After:ChatGPTが返してくる結果】
VLOOKUP版:
=VLOOKUP(E2, 単価表!A:C, 3, FALSE)

XLOOKUP版:
=XLOOKUP(E2, 単価表!A:A, 単価表!C:C)

XLOOKUPは新しめの関数で、VLOOKUPより柔軟です。「うちのExcelでXLOOKUPが使えるか確認する方法も教えて」と追記すると、対応バージョンの調べ方も返ります。

プロンプト3:条件で表示を分ける(IF・判定)

金額の大小でラベルを付けたいときは、次の形が使えます。


Excelの数式を作ってください。
・C列に金額が入っています。
・1万円以上なら「高額」、それ未満なら「通常」とD列に表示したいです。
・3段階(5万円以上は「最重要」も追加)にした応用版も一緒に出してください。

返ってくる出力イメージは次のとおりです。


【Before:あなたが入力する文】
C列が1万円以上なら「高額」、未満なら「通常」とD列に表示(3段階版も)

【After:ChatGPTが返してくる結果】
基本版:
=IF(C2>=10000, "高額", "通常")

応用版(3段階):
=IF(C2>=50000, "最重要", IF(C2>=10000, "高額", "通常"))

D列に貼った後の見え方:
C2=8000  → 通常
C2=12000 → 高額
C2=60000 → 最重要

よく使われる関数の早見表

AIがよく提案する代表的な関数です。意味を知っておくと、修正の指示も出しやすくなります。


=SUMIFS(C:C, A:A, ">=2026/5/1", A:A, "<=2026/5/31")  期間で合計
=COUNTIFS(B:B, "りんご", A:A, ">=2026/5/1")           条件で件数を数える
=VLOOKUP(E2, A:C, 3, FALSE)                          別表から値を引く(従来)
=XLOOKUP(E2, A:A, C:C)                               別表から値を引く(新)
=IF(C2>=10000, "高額", "通常")                        条件で表示を分ける
=TEXTJOIN(",", TRUE, A2:A10)                         複数セルを区切って結合

「この一覧の関数を使って、私の表(列構成を記載)向けに数式を1つ作って」と頼めば、自分の表に合わせた形に直してくれます。

Excelの集計をChatGPTで自動化するコピペプロンプト

複雑なデータ集計も時短できます。集計の条件を文章で伝えれば、ピボットテーブルの設計や集計用の数式をAIが提案します。

ChatGPTには集計の「設計図」を作らせるのが得意です。「どの項目を行に、どの項目を列に置くか」を相談すると、ピボットテーブルの組み方を教えてくれます。

プロンプト4:ピボットテーブルの設計を相談する

ChatGPTに集計の方針を相談するときは、次の形が使えます。


売上データを分析したいです。列は「日付・店舗・商品カテゴリ・売上金額」です。
店舗ごと・カテゴリごとの月間売上を比較したいです。
ピボットテーブルの設定(行・列・値)を提案し、作成手順を箇条書きで教えてください。
おすすめのグラフ種類も1つ挙げてください。

返ってくる出力イメージは次のとおりです。


【Before:あなたが入力する文】
店舗ごと・カテゴリごとの月間売上を比較したい(設定と手順、グラフも)

【After:ChatGPTが返してくる結果】
ピボットの設定:
・行:店舗
・列:商品カテゴリ
・値:売上金額(合計)
・フィルター:日付(月で絞り込み)

作成手順:
1. 表内のセルを選択し「挿入」→「ピボットテーブル」
2. フィールドを上記のとおりドラッグ
3. おすすめグラフ:店舗比較なら「積み上げ縦棒グラフ」

手順が箇条書きで返るため、そのままExcelで操作できます。

プロンプト5:集計用の数式だけほしいとき

ピボットを使わず数式で集計したいときは、次のように頼みます。


Excelの数式で集計したいです。ピボットテーブルは使いません。
・「データ」シートにA列=店舗、B列=売上金額があります。
・別シートのA列に店舗名を並べ、B列にその店舗の売上合計を出したいです。
・数式と、店舗が増えても対応できる書き方のコツを教えてください。

返ってくる出力イメージは次のとおりです。


【Before:あなたが入力する文】
別シートに店舗名を並べ、その店舗の売上合計を出したい(ピボットは使わない)

【After:ChatGPTが返してくる結果】
=SUMIF(データ!A:A, A2, データ!B:B)

コツ:
・A2に店舗名を置き、下方向にコピーすれば店舗が増えても流用できる
・店舗名の表記ゆれ(全角空白など)があると合計が合わないので注意

Copilot in Excelでできる集計(数式を書かない選択肢)

ChatGPTのコピペとは別に、Microsoft 365を契約していれば「Copilot in Excel」も使えます。表を開いた状態で「商品別・月別の売上をまとめて」と頼むだけで、Copilotがその場でピボットテーブルやグラフ、傾向や外れ値の要約まで作ってくれます。

2026年4月の更新では、Copilotがチャットでの回答だけでなく、表を直接編集する「Edit with Copilot」に対応し、Pythonのコードを生成してセル内で実行する機能も加わりました。自然言語で依頼すると、予測・クラスタリング・統計検定などの高度な分析結果を表に戻せます(What's New in Excel (April 2026) | Microsoft、2026年6月時点で確認)。数式を書かずに分析が進む点が大きな利点で、たとえば「先月より売上が落ちた店舗を教えて」と聞くと、該当データを抜き出して示します。

ExcelのマクロやVBAをChatGPTに作らせるコピペプロンプト

定型作業の自動化はマクロ(VBA)の出番です。繰り返し作業の手順を説明すると、ChatGPTがVBAコードを丸ごと書いてくれます。

VBAはExcelの操作を自動化する仕組みです。これまでは専門知識が必要でしたが、AIがコードを生成するため、未経験でも導入できます。生成したコードは、Excelの「開発」タブからVisual Basic Editorを開き、貼り付けて実行します。

プロンプト6:氏名に敬称を付けて書き戻す

定型作業をマクロ化したいときは、次のように頼みます。


ExcelのVBAマクロを書いてください。
・「データ」シートのA1から下方向に氏名が並んでいます。
・空白セルが現れたら、そこで処理を止めてください。
・各氏名の前に「様」を付けて、同じセルに書き戻してください。
コードと、実行手順(開発タブ→VBE→貼り付け→実行)も教えてください。

返ってくる出力イメージ(処理結果)は次のとおりです。


【Before:マクロ実行前のA列】
山田太郎
佐藤花子
(空白)

【After:マクロ実行後のA列】
山田太郎様
佐藤花子様
(空白でここで停止)

※「様」は氏名の前ではなく後ろに付けたいことが多いので、その場合は「氏名の後ろに『様』を付けて」と書き換えて頼みます。

実行手順まで頼むと、初めてでも迷いません。動かす前にファイルのコピーを取っておくと安全です。

プロンプト7:毎月の請求書を別シートに作る

繰り返しの帳票づくりは、次のように依頼します。


ExcelのVBAマクロを書いてください。
・「取引先一覧」シートのA列に取引先名、B列に請求額があります。
・取引先ごとに新しいシートを作り、シート名を取引先名にしてください。
・各シートのA1に「請求書」、A3に取引先名、A4に請求額を入れてください。
処理内容を1行ずつコメントで説明し、実行手順も書いてください。

返ってくる出力イメージ(処理結果)は次のとおりです。


【Before:取引先一覧シート】
A列        B列
○○商事    50000
△△工業    80000

【After:マクロ実行後】
・「○○商事」シートが新規作成され、A1=請求書/A3=○○商事/A4=50000
・「△△工業」シートが新規作成され、A1=請求書/A3=△△工業/A4=80000

このように「コメント付きで」と頼むと、後から自分で修正しやすいコードが返ります。

マクロを使うときの注意

VBAは実行すると元に戻せない場合があります。必ずバックアップを取り、テスト用データで先に動作を確認してください。

社内ファイルにマクロを入れる際は、会社のルールも確認しましょう。マクロ付きファイルはセキュリティ設定で動かないこともあるため、事前確認をおすすめします。

ChatGPTが作った関数やマクロのエラーを直すコピペプロンプト

エラーが出ても焦る必要はありません。エラーメッセージと使った数式やコードをそのままAIに貼り付け、「このエラーの原因と直し方を教えて」と聞くのが基本です。

AIはエラーの原因特定が得意です。「#REF!」「#N/A」「型が一致しません」などのメッセージを伝えると、原因と修正版を返してくれます。

プロンプト8:エラーの原因と修正版を聞く

数式やコードがエラーになったら、次の形で相談します。


次のExcel数式が「#N/A」エラーになります。原因と修正版を教えてください。
=VLOOKUP(E2, A:C, 3, FALSE)
・E2には商品コードが入っています。
・A列の商品コードは前後に空白が入っていることがあります。

返ってくる出力イメージは次のとおりです。


【Before:あなたが貼り付ける文】
=VLOOKUP(E2, A:C, 3, FALSE) が #N/A エラーになる(A列に空白が混じる)

【After:ChatGPTが返してくる結果】
原因:
A列の商品コードに余分な空白があり、E2の値と一致しないため。

修正版:
=XLOOKUP(TRIM(E2), TRIM(A:A), C:C) のように空白を除いて照合する。
または元データ側の空白をTRIM関数で先に取り除く。

このように状況を添えると、TRIM関数で空白を除く修正などを提案してくれます。修正理由も一緒に確認しておくと再発を防げます。

よくあるエラーと対処の方向性

代表的なエラーの意味を知っておくと、AIへの質問もスムーズです。下に主なものを示します。

  • #REF!:参照先のセルが削除された可能性があります。
  • #N/A:検索値が見つからないときに出ます。空白や表記ゆれを疑います。
  • #VALUE!:文字と数値を混ぜて計算したときに起きやすいです。
  • 型が一致しません:VBAでよく出ます。変数の種類を見直します。

意味がわかると、「空白が原因かもしれないので確認して」など、的確な追加指示が出せます。

ChatGPTとCopilotはどう使い分ければよいですか

VBAコードや関数の生成はChatGPT、Excel内での直接操作はCopilotと覚えると整理しやすいです。目的に合わせて選びます。

ブラウザ版ChatGPTは無料でも始められ、VBAやマクロのような長いコード生成に強みがあります。さらに2026年6月時点では、ワークブック内で直接モデルを作成・更新できる「ChatGPT for Excel」アドイン(ベータ)も提供されています。やりたい計算を日本語で書くと数式を生成してセルに挿入・範囲に展開し、シート間の関係をたどってエラーを直す使い方ができ、変更前には確認を求める設計になっています(Introducing ChatGPT for Excel | OpenAI、2026年6月時点で確認)。

このように、AIをExcelの「中」で動かす選択肢には、ChatGPT for Excelアドイン(OpenAI)とCopilot in Excel(Microsoft)の2つがあります。Copilot in Excelは、表を開いたまま分析や編集を任せられ、自然言語の指示からPythonコードを生成してセル内で実行し、ピボットテーブルや予測まで作れる点が特徴です。本記事のコピペ術はどちらの契約も不要なブラウザ版ChatGPTが前提ですが、費用や用途に余裕があればアドイン型も検討材料になります。

費用と契約の違い

ChatGPTは無料版でも関数やVBAの生成に使えます。より高い精度がほしい場合は有料版を検討します。判断材料は別記事のChatGPT無料版と有料版の違いが参考になります。

Copilot in ExcelはMicrosoft 365の有料ライセンスが前提です。経理など部署単位での活用はCopilotで経理業務を効率化する方法で具体例を紹介しています。

学びながら進めたい人へ

関数やプロンプトの作り方を体系的に学ぶと、自動化の質が上がります。指示の出し方はプロンプトエンジニアリング入門が土台になります。

事務職としての学び直し全体はリスキリング40代事務職の進め方にまとめています。無理のない順番で取り組んでください。

事務職のExcel自動化をChatGPTで進める際のよくある質問

Q1. プログラミングの知識がなくても使えますか

使えます。AIには日本語で「やりたいこと」を伝えるだけです。関数もVBAコードもAIが書くため、専門知識は不要です。この記事のプロンプトをコピーし、カッコ内を自分の表に書き換えるところから始めれば十分です。

Q2. ChatGPTに会社のデータを貼り付けても安全ですか

機密データの入力は避けるのが基本です。氏名や数値はダミーに置き換えて相談しましょう。関数やコードの構造だけ伝えれば、多くの場合は目的を達成できます。社内ルールも必ず確認してください。

Q3. AIが作った数式が間違っていることはありますか

あります。AIの提案が常に正しいとは限りません。必ずテスト用データで結果を確認してください。少量のデータで検算し、想定どおりなら本番に使う流れが安全です。

Q4. Copilot in Excelは無料で使えますか

無料では使えません。Microsoft 365の有料ライセンスが必要です。費用をかけずに始めたい場合は、まずChatGPTの無料版で関数やVBAの生成を試すのがよいです。

Q5. マクロを実行したらExcelが固まりました。どうすればよいですか

まず慌てずEscキーを押して処理を止めます。再発を防ぐため、AIにコードを見せて「無限ループの可能性を確認して」と頼みましょう。実行前のバックアップがあれば、そこから復旧できます。

まとめ

  • ExcelのAI自動化は、関数・集計・マクロ・エラー対処の作業を「指示するだけ」に変えられます。
  • 本記事のコピペプロンプト集は、カッコ内を自分の表に書き換えるだけで使えます。
  • ChatGPTは関数やVBAコードの生成に強く、無料版からでも試せます。
  • Copilot in Excelは表を開いたまま分析や編集を任せられ、Microsoft 365の契約が前提です。
  • 生成物は必ずテストデータで検算し、機密データの入力は避けて安全に使いましょう。