ChatGPTで英会話を練習していると、毎回同じ長いプロンプトを貼り直す手間にうんざりしてきます。レベルや訂正の仕方を書いた指示文を、会話のたびにコピーするのは面倒です。

この手間は、自分専用の講師を一度作っておくだけで消えます。GPTsやプロジェクト機能を使えば、指示文を保存して呼び出せるからです。

この記事では、GPTsとプロジェクトの違い、専用講師の作り方、指示文の書き方、無料と有料で使える範囲までを順に説明します。コピペできる指示文の例も載せます。

※本記事のケーススタディは、編集部が複数事例から構成した想定ペルソナです。特定の個人の発言ではありません。

GPTsとプロジェクト機能とは何ですか?

どちらも、指示文を保存して何度も呼び出せる仕組みです。会話のたびにプロンプトを貼り直す必要がなくなります。

GPTsは、自分専用のボットを作る機能です。名前と指示文を登録すると、独立した「アプリ」のように一覧から選べます。英会話用、英作文用と、目的別に作り分けられます。

プロジェクト機能は、会話をまとめるフォルダのような仕組みです。フォルダごとに指示文を付けられ、その中で始めた会話すべてに自動で反映されます。

GPTsとプロジェクトの主な違い

大きな違いは2つあります。作成に必要なプランと、共有のしやすさです。

GPTsの作成には有料プランが必要です。一方、プロジェクト機能は2026年5月時点で無料プランでも使えます。手軽に始めたいなら、まずプロジェクトが向いています。

GPTsは作ったボットをリンクで人に渡せます。家族や同僚と同じ講師を共有したいときに便利です。プロジェクトは個人の整理に向いた機能だと考えると分かりやすいです。

どちらを選べばよいか

無料で試したい人や、まず自分用に整理したい人はプロジェクトから始めます。設定が軽く、すぐ動かせます。

有料プランを使っていて、講師を独立したアプリのように選びたい人や、人に渡したい人はGPTsが向きます。次の章で、それぞれの作り方を順に見ていきます。

専用の英会話講師はどう作りますか?

指示文を一度書いて保存するだけです。あとは一覧やフォルダから選べば、すぐ会話を始められます。

ここでは、GPTsとプロジェクトの両方の手順を紹介します。やることはほぼ同じで、保存する場所が違うだけだと考えてください。

操作画面は更新で変わることがあります。ボタンの名前が違っても、「新規作成」と「指示文の入力欄」を探せば迷いません。

GPTsで作る手順

有料プランにログインした状態で進めます。手順は次のとおりです。

  1. 画面左のメニューからGPT作成の入口を開きます。「GPTを探す」の近くにある作成ボタンが目印です。
  2. 設定画面で「Configure(設定)」のタブを開きます。ここに名前と指示文を入れます。
  3. 名前に「英会話の先生」など分かりやすい名前を付けます。
  4. 指示文の欄に、後述するテンプレートを貼り付けます。
  5. 右上の保存ボタンを押し、公開範囲を「自分のみ」にして完了です。

保存後は、左メニューの一覧から名前を選ぶだけで会話が始まります。

プロジェクト機能で作る手順

無料プランでも有料プランでも、手順は同じです。

  1. 画面左のメニューで「プロジェクト」の項目を探し、新規作成を選びます。
  2. プロジェクトに「英会話練習」など名前を付けます。
  3. プロジェクトの設定から「指示」の欄を開きます。
  4. その欄に、後述するテンプレートを貼り付けて保存します。
  5. そのプロジェクトの中で新しい会話を始めれば、指示文が自動で効きます。

以降は、そのフォルダの中で会話を始めるだけで、毎回同じ講師として振る舞います。

指示文(instructions)はどう書きますか?

レベル・訂正の仕方・話題の3点を、箇条書きで具体的に指定します。この3点が決まると、講師の動きが安定します。

ふわっと「英会話の先生になって」と書くだけでは、難しすぎたり、訂正が雑だったりします。あなたに合わせて動いてもらうには、条件を細かく書くことが大切です。

書き方の基本は、命令ではなく「設定」を伝える形です。役割、相手のレベル、会話の進め方を、上から順に並べます。

レベルと訂正方法を指定する

まず自分の英語レベルを伝えます。「中学英語は分かるが、長い文は作れない」のように、具体的な状態で書くと伝わります。

次に訂正の仕方を決めます。会話の途中で止められると流れが切れるので、「会話を止めず、返事の最後に直した文をまとめて出す」と指定すると練習しやすいです。

訂正の量も指定します。間違いを全部直されると気がめいるので、「特に大事な3つだけ直す」と書くと、続けやすくなります。

話題と話す量をそろえる

話題を決めておくと、毎回の会話に迷いません。「旅行、仕事、日常の3つから1つ選んで話を振って」のように指定します。

相手の英文が長すぎると聞き取れません。「1回の発言は2文までにして、必ず質問で終える」と書くと、会話のテンポが整います。

日本語の助けがほしいときは、「私が困ったら、日本語のヒントを1つだけ出して」と加えます。困ったときの逃げ道があると安心です。

コピペできる指示文テンプレート

そのまま貼り付けて使えるテンプレートです。中の数字や話題は、自分に合わせて書き換えてください。


あなたは私の英会話の先生です。次の設定で会話を進めてください。

【私のレベル】
- 中学英語は分かるが、長い文をすぐに作るのは苦手です。

【話し方のルール】
- やさしい英語で話してください。1回の発言は2文までです。
- 必ず最後を質問で終え、私が答えやすいようにしてください。
- 私が困って黙ったら、日本語のヒントを1つだけ出してください。

【訂正の仕方】
- 会話の途中では止めないでください。
- あなたの返事の最後に「訂正」としてまとめ、特に大事な点を3つまで直してください。
- 直すときは、元の文と正しい文を並べ、短い理由を日本語で1行つけてください。

【話題】
- 旅行・仕事・日常の3つから1つ選び、あなたから話を振ってください。

それでは英語であいさつから始めてください。

このテンプレートは、中級者が会話の流れを止めずに練習することを想定しています。初心者向けにしたいときは、発言を1文までに減らし、日本語のヒントを増やすと使いやすくなります。

作った講師はどう使えばよいですか?

一覧やフォルダから選んで、英語であいさつを返すだけです。指示文はすでに効いているので、プロンプトを貼る必要はありません。

GPTsなら、左メニューの一覧から作った講師を選びます。プロジェクトなら、そのフォルダの中で「新しい会話」を始めます。あとはいつもの英会話と同じです。

音声で話したいときは、会話画面の音声モードを使います。スマホなら、歩きながら口頭で答える練習にも広げられます。音声の使い方は、別記事のChatGPT英会話の始め方も参考になります。

続けやすくする小さな工夫

会話の最後に「今日のまとめを3行で出して」と頼むと、復習がはかどります。間違えた表現が手元に残り、次に活かせます。

数日使ってみて、訂正が多すぎたり少なすぎたりしたら、指示文を直します。テンプレートの数字を変えるだけなので、調整は1分で終わります。

続けるコツそのものは奥が深いので、ChatGPT英会話を続けるコツの記事に詳しくまとめています。専用講師は、その「毎回の手間」を消す土台になります。

無料と有料ではどこまで使えますか?

GPTsの作成は有料プランが必要で、プロジェクト機能は無料でも使えます。2026年5月時点の情報です。

ChatGPTの無料プランでは、自分でGPTsを新しく作ることはできません。ただし、人が作って公開したGPTを使うことはできます。専用講師を自分で作りたい無料ユーザーは、プロジェクト機能を選びます。

有料プラン(Plus、月20ドル前後)なら、GPTsを自由に作れます。料金や使い分けは、ChatGPT無料とPlusどっちが英語学習向きかの記事で詳しく比較しています。

無料プランでできること

プロジェクト機能を使えば、指示文を保存した専用フォルダを作れます。英会話の練習なら、これで十分に間に合います。

プロジェクトには参考ファイルも置けます。無料プランは5件まで添付でき、自分の単語リストなどを読ませながら会話できます。

有料プランで広がること

GPTsを作れるほか、プロジェクトに添付できるファイルが増えます。Plusは25件、Proは40件まで添付できます。

会話できる回数の上限も無料より高くなります。毎日たくさん練習したい人や、講師を人に共有したい人は、有料プランの方が快適です。指示文の組み立て方をもっと深めたい人は、プロンプトエンジニアリング入門も役立ちます。

専用英会話講師づくりでよくある質問

Q1. 無料プランでも自分専用の講師は作れますか?

はい、プロジェクト機能を使えば作れます。フォルダに指示文を保存し、その中で会話を始めるだけです。

GPTsの作成だけは有料プランが必要です。無料でまず試したい人は、プロジェクトから始めると失敗がありません。

Q2. GPTsとプロジェクトはどちらが英会話向きですか?

個人の練習だけなら、どちらでも大きな差はありません。無料で始めたいならプロジェクト、独立したアプリのように選びたいならGPTsです。

人に同じ講師を渡したい場合は、リンクで共有できるGPTsが便利です。用途で選んでください。

Q3. 指示文どおりに動いてくれないときはどうしますか?

指示文を、より具体的に書き直します。「やさしく」より「中学英語の単語で、1回2文まで」のように、数字で示すと伝わりやすくなります。

それでも崩れたら、会話の途中で「設定を思い出して」と一言送ると、元の役割に戻りやすくなります。

Q4. 音声で会話の練習はできますか?

はい、できます。会話画面の音声モードを使えば、専用講師と口頭でやり取りできます。

歩きながらでも練習でき、発音やテンポの感覚が身につきます。机に向かう時間が取りにくい人にも向いています。

Q5. 一度作った講師の設定は後から変えられますか?

はい、いつでも変えられます。GPTsなら設定画面、プロジェクトなら指示の欄を開き、文章を書き換えて保存するだけです。

使いながら訂正の量や話題を調整すると、だんだん自分に合った講師になっていきます。

まとめ

  • GPTsとプロジェクトは、指示文を保存して呼び出せる仕組みで、毎回プロンプトを貼る手間を消せます。
  • GPTsの作成は有料プランが必要で、プロジェクト機能は無料でも使えます(2026年5月時点)。
  • 指示文はレベル・訂正の仕方・話題の3点を箇条書きで書くと、講師の動きが安定します。
  • 一度作れば名前を選ぶだけで会話が始まり、英語を続けるハードルが下がります。