ChatGPT英会話の中級者(TOEIC500〜700)が「いまいち伸びない」と感じるとき、ほとんどの原因は英語力ではなくプロンプトの曖昧さです。「英語で話しましょう」だけ渡すと、ChatGPTは雑談を続けてしまい、ビジネスや実務に効く練習になりません。

この記事では、編集部が複数の中級者ユーザーへの取材と検証を通じて、3ヶ月の試行錯誤の末に残った シーン別の5つの型 をそのまま公開します。コピペで使えますし、最後に「自分で6型目を作るための公式」も置いておきます。

※本記事のケーススタディは編集部が複数事例から構成した想定ペルソナです。

中級者が詰まるのはなぜか?

結論として、「自由に英語で話してください」というプロンプトでは中級者の壁を越えられません

雑談で英語が出るレベルから、ビジネスの場で英語が出るレベルへの差は、ボキャブラリーではなく 「場面ごとの型」を持っているか の差です。会議で意見を述べる型、メールで丁寧に断る型、面接で経歴を語る型。これらは雑談100時間では身につきません。

ChatGPTを使う最大のメリットは、これらの型を その場面に閉じた状態で何度も反復できる ことです。以下、5つの型を具体的に公開します。

型1:ビジネス会議のロールプレイ

会議で意見を述べる、反対する、まとめる、の3場面に絞った型です。


あなたは外資系企業のマネージャーで、これからプロジェクトの進捗会議を開きます。
私はチームメンバーの一人として参加します。

以下のルールで進めてください:
- まずあなたから議題を1つ提示してください
- 私の意見に対して、自然な返しを1〜2文で返してください
- 私の英語に文法ミスがあれば「Better:」で1つだけ自然な言い方を示してください
- 私が議論をクロージングしたら、3行で会議のまとめを返してください

Let's start. What's today's agenda?

出力例(ChatGPT返答)

"Today's agenda is the Q3 product launch timeline. We're currently 2 weeks behind schedule. What do you think we should prioritize?"

この型を使うメリットは、自分の英語の出方が「会議モード」に切り替わる ことです。雑談で使う英語と、会議で使う英語は語彙も構文も違います。

型2:英文メールの添削&言い方の選択肢出し

書いた英文メールを直してもらうだけでなく、「もっと丁寧/もっとカジュアル」の選択肢を3つ出してもらう 型です。


以下の英文メールを添削してください。
ただし、ただ直すのではなく、以下の3バージョンを出してください:

1. Formal(取引先・初対面に送る丁寧版)
2. Neutral(普段の同僚向け)
3. Casual(よく知っている相手向け)

それぞれの版で、変えたポイントを箇条書きで1つだけ説明してください。

[ここに英文メールを貼り付け]

このプロンプトの良さは、自分が書いた英語が「どのトーンに振れているか」が客観的に分かることです。中級者は無意識に「妙に丁寧すぎる」「逆にカジュアルすぎる」のどちらかに偏ります。

型3:海外出張の事前シミュレーション

入国審査・タクシー・チェックイン・初日のミーティングを通しでロールプレイします。


あなたは私が出張で訪れるアメリカで出会う人たちを順番に演じてください。
私はTOEIC600の30代日本人ビジネスパーソンです。

順番:
1. 入国審査官(厳しめ)
2. タクシードライバー(フレンドリー)
3. ホテルのフロント
4. 取引先の担当者(初対面、軽い雑談から仕事の話へ)

各場面で、私が答えたあと、自然な返しを1〜2文で。
私が詰まったり日本語を混ぜたら、その場で「英語ではこう言います」と教えてください。

では、入国審査から始めてください。

この型は出張前の不安を取り除くのに効きます。ケーススタディ:30代メーカー営業のAさんは、海外出張前にこの型を2回回しただけで、現地での緊張がかなり減ったと振り返ります。

型4:英語面接の模擬対話

外資系の面接・英語での1次面接を想定した型です。


あなたは外資系IT企業の人事マネージャーで、今から私の1次面接を行います。
私は30代・営業職・10年の経験ありで、貴社の海外営業ポジションに応募しています。

以下のルールで進めてください:
- 質問は1つずつ、シンプルな英語で
- 私の答えに対して、必ず1つだけ追加質問をしてください
- 5問終わったら、フィードバックを「強み3つ・改善点2つ」で日本語でまとめてください

では、最初の質問をお願いします。

模擬面接は人間と組まないと難しい、と思われがちですが、ChatGPTの追加質問は人間より掘り下げが鋭いこともあります。

型5:1日5分の英語雑談ルーティン

毎日続ける用のシンプルな型です。これが一番使う頻度が高い。


これから5分間、英語で雑談をしてください。

ルール:
- 毎回違う話題を1つ振ってください(前回と同じ話題は避ける)
- 1〜2文で短く返してください
- 私の英語にミスがあれば「Better:」で1つだけ示してください
- 5分経ったら「Time's up」と言ってください

では、今日の話題を1つ振ってください。

5分間と区切るのが大事です。終わりが見えると続きます。Bさん(30代会社員)はこの型を音声モードで朝の歯磨き中に回している、と話していました。

自分で「6型目」を作るための公式

5つの型を見て気付いた方もいると思いますが、すべてのプロンプトは 3要素 で組み立てられています。

  1. 役割と場面:あなたは○○です/私は△△の状況です
  2. ルール3つ:返す長さ/添削の形式/止め時の合図
  3. 開始の合図:では○○から始めてください

この公式に当てはめれば、自分の業務に合わせた6型目を作れます。 例:医療通訳のシミュレーション、技術カンファレンスのQ&A、海外取引先との価格交渉、など。

まとめ

  • 「自由に話してください」型のプロンプトでは中級者の壁を越えられません
  • シーン別の5つの型(会議・メール・出張・面接・雑談)に絞ると、英語が場面ごとに体に入ります
  • 自分で型を作るには「役割/ルール3つ/開始の合図」の3要素を組むだけ

ロールプレイの具体例をもっと見たい方は ChatGPT英語ロールプレイ シーン別10例 をどうぞ。